IRIS
(1913å¹´ - 1988年)はイギリス出身の哲学者・言語学者。
オックスフォード大学を経て1967年からカリフォルニア大学バークレー校で教授を務めた。



含みの理論 

発話された表現が字義的に持つ内容から、その発話が持つ含みが計算される仕組みを体系的に記述しようとした理論。

 例えば、ガソリンが切れて困っているひとに、あるひとAが「あっちにガソリンスタンドがあるよ」と言ったとしよう。 この場合、Aは単にあっちにガソリンスタンドがあるということだけでなく、そのガソリンスタンドが開いている、そのガソリンスタンドにはガソリンがあるといったことも伝えようとしていると言える。こうした文字通りの内容を超えた言外の内容を、グライスは「会話の含み(conversational implicature)」と呼ぶ。



協調の原理 Cooperative Principle

ポール・グライスが提案した原理で、言語表現が間接的に果たす機能を説明する協調の原理によって、今日の語用論の基礎を作り上げた。

協調の原理は、次の4つの会話の公理からなる。

  1. 量の公理 - 求められているだけの情報を提供しなければいけない。
  2. 質の公理 - 信じていないことや根拠のないことを言ってはいけない。
  3. 関連性の公理 - 関係のないことを言ってはいけない。
  4. 様式の公理 - 不明確な表現や曖昧なことを言ってはいけない。

含みの理論では、協調原理(cooperative principle)と、それに従属する四つの格率が措定される。

会話の格率
      1.量(Quantity)-   求められているだけの情報を持つ発話をせよ。
                                  æ±‚められている以上に情報を持つ発話をするな。

      2.質(Quality)  -    å½ã§ã‚ると信じていることを言うな。
                                  ååˆ†ãªè¨¼æ‹ ã‚’欠いていることを言うな。

      3.関係(Relation)-  é–¢é€£æ€§ã‚’持て。
                                   関係のないことを言うな。

      4.様態(Manner) -  æ›–昧な表現を避けよ。
                                   å¤šç¾©çš„になることを避けよ。 簡潔たれ。 順序立てよ。


公理に違反する会話は、ときとして会話として成立しなくなる。

「お年はおいくつですか?」
「いくつに見えますか?」←量の公理違反

「パの音を音声学的に言うと?」
「パの音は有声歯茎摩擦音だ。」←質の公理違反

「犯行時間、きみはどこに居たんだ?」
「パの音は無声両唇破裂音だ。」←関係の公理違反

「きみの名前は?」
「山田と言えば山田ですが、田中ともいえます。」←様態の公理違反
 

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