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 「あのー」「えー」「えーと」「まー」などはフィラーと呼ばれている。日本の言語学では、以前はこれらのコトバは埋め草的なコトバと解し、隅に追いやられていた。しかし、海外での語用論によるフィラーの扱いは日本の言語学の世界とは全く違い、コミュニケーションにおいて重要であることを認めている。

 フィラーは概念(そのコトバの対象がイメージできるもの)をコード化(コトバから意味理解できるようにすること)していないが、手続き的意味(コトバの操り方)をコード化している。つまり、「あのー」「えーと」「えー」などのフィラーは手続き的な意味があり、発話の操作を言語化している。

 「あのー」は聞き手に聞くことの準備をさせること指示しているとも考えられるし、「あのー」を言っている間に聞き手に準備をしてもらう間(ま)であるともいえる。

 「えーと」は話者が自分の脳からコトバを取り出しているサインである。そして「えー」はそれを言うことによりコトバ取り出しを早めようとしているとも、吟味しているともいえることを聞き手に伝えている。

 よって、「えーと」は話者の頭の中で完結することなので聞き手がいなくてもよい。そして「あのー」「えー」は聞き手に対して発せられるものである。

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