IRIS
入港と言う事で、気が張っているせいか七時前に目が覚めた、ポールドのカーテンを開けて外を覗くと左舷に四国の山々が見える、室戸岬だろうか灯台が見える。いつもは朝食は食べないんだが士官食堂に行き久し振りに朝食を食べた。下船の荷物などの準備は既に終わっているし部屋を整理して無線室へ、入港は予定より少し遅れて昼前に堺港沖に着く予定だ、早目に昼食をとる事にした、艫の食堂に行き同じテーブルの2等航海士、2等機関士、3等機関士に下船の挨拶、3等航海士は当直中だし後だな、、、隣のサロンテーブルの船長、1等航海士... 続きを読む
心配した台風も大した影響はなく順調に航海を続け奄美諸島の東岸を北上中だ、家に船舶電話で電話してみたが、みんな元気で安心した。左舷には奄美諸島の島影が見渡せる、、もうこの光景を見るのも最後になるか、予定通り明日の昼には堺港、関西石油の専用桟橋に着桟予定だ。本船での最後の夕食を食べて、当直交替の1時間前に無線室に行った。今航休暇下船し退職する旨まだ誰にも話しをしてないんだが、せめて上司の通信長には話さないといけないだろう、、、、お茶を飲みながらその旨を話すと、、以外にも、そーか、実は私も若い頃に... 続きを読む
ホンヒ1030バシーツウカETAサカイ1ヒ1100ヨテ」センテウ (本日10:30バシー海峡通過、堺1日11:00着予定」船長 本社宛てに通過電報を打電した。 しかーしだ! 台風の通過で台湾東方海上は大時化だ、心配した台風はスピードをあげコースを少し北寄りに向けて沖縄先島諸島の一部を暴風圏に巻き込み東シナ海に抜けた。それでも海上は20メーターを越す強風が吹き荒れ海上は大時化状態が続いている。ローリング(横揺れ)は僅かだが時々おおきな波にぶち当たり船体がギシギシ音をたてる、、波がデッキ(甲板)の上を流れる、、全... 続きを読む
CQ CQ CQ こちらわ JR6KRG 海上移動、南シナ海、、、、、受信すると、 うわーっと沢山の局が呼んでくる、これがたまらなく快感だ、、、本船に乗船以来、日本のアマチュア無線局とは1,300局近くQSO(交信)した、外国の局とは100カントリー以上250局のQSOだ、日本とは殆んど21Mhz,外国は21Mhzと14Mhz、28Mhzがちょっと、、日本国内には多くの親しい友達が出来た、殆んど毎日と言っても良いくらい声をかけて頂いた局もおられる、有難いねー、、! お陰で海外の珍しい珍局とも数局、交信する事が出... 続きを読む

南シナ海、船上の散髪

シンガポールを通過した本船は南シナ海にはいり順調に航海を続けている、この時期はよっぽど運が悪くない限り時化る事はない、ただフィリピンの遥か東方海上、カロリン諸島付近に二つの台風が発生し西にゆっくりと進んでいる、小さな台風の子供だが段々と発達してくる可能性が大きいな、、、。朝、目が覚めてベッドでゴロゴロしていると部屋の電話が鳴った、出て見ると司厨長からだ、 次席さん、起きてますか、散髪しますか、、? 以前よりお願いしておいたんだが、はい、お願いします、、 すぐに洗面を済ませて事務室へ、上は裸に... 続きを読む

シンガポール通過、

スリランカのドンドラヘッドを通過した本船はインド洋、ベンガル湾を横断してマラッカ海峡に入った、左舷にマレー半島、右舷にインドネシアのスマトラ島が見渡せる。大小たくさんの船とすれ違うが三分の一くらいは日本船のようだ、さすがは海運国日本だ、(残念だが今は違うネ)。そしてシンガポール海峡だ、シンガポールの高層ビルが手に取るように見える、そしてたくさんの船が停泊している(写真)、この海域は何回通ったろうか、30回近くは通ったろう。しかしこの光景を眺めるのも今回が最後になりそうだ、、、少なくとも海から... 続きを読む
10時過ぎに目が覚めたが昨夜はワッチが終わってから、一人でかなり飲んだようだ、ビールを一缶飲みほしてウイスキーをロックで3~4杯飲んだろうか、顔がほてっているのがわかる、腰にバスタオルを巻き付けてバスルームへ、海水風呂に浸かりシャワーを浴びて部屋に戻るとボーイさんが部屋掃除に来ていた、 次席さん、今航休暇下船ですか、? んー、交替者がいればその予定だが、、 すると、 マージャンのメンバーがいなくなり困ったなー、、 と言う、 下手くそがいなくなり、まきあげる相手がいなくなるもんなー、、! いや... 続きを読む
カフジを出港した本船はホルムズ海峡を通過してアラビア海を航行している。家族でクリスマスをと思ったが不運にも乗船命令がきた、 23ヒ、サカイニテカホ○ニツウ、ゼウセンネガウ」センインカ  12月23日大阪の堺にて本船、霞峰丸に連続して3回目の乗船だった。通信士の国家試験に合格後、東京の飯野海運(株)に入社し、翌年一身上の都合で退職、翌月に今の日正汽船(株)、昨年からはJX日鉱日石シッピング(株)に変わったが、、に入社した。それから貨物船、清峰丸、佐賀関丸、佐賀関丸、日正丸、清峰丸、日豊丸、2年間の本社勤... 続きを読む
    サウジアラビアのラスアル・カフジで原油の積み込みが終了した本船は朝食後、出港スタンバイがかかった、綱取りボートがブイに係留された本船の船首、船尾の太いホーサーを外した、そして本船のメインエンジンが動き始めた、少しずつ本船は動き始めコースをホルムズ海峡に向け針路をとった。やれやれ、やっと酒も解禁になったし、タバコも無線室で吸う事が出来る、、、既に外は焼けるような暑さだが、デッキに出て見た、と言っても見えるのは... 続きを読む

最後のペルシャ湾

アラビア海を北上してアラビア半島の近くに来るとムッとする暑さになる、オマーン湾に入りホルムズ海峡を通過してペルシャ湾に入ったが風が強く海上は白波が立ち時化ている、まー時化ていると言ってもペルシャ湾だ、大した事はない。ペルシャ湾を奥深く進みクウェートとの国境に近い「中立地帯」、ラスアル・カフジの沖合に朝方に到着しアンカーを降ろした。すぐに官憲、代理店などが乗船し入港手続きが始まり無事に終わった、そして昼前にブイに係留し早速に荷役作業が始まった。積み荷中はガスが発生するので火気は厳しく制限される... 続きを読む