IRIS
天候に恵まれ荷役作業は順調に進み7日目の朝、朝食後船内放送で、出港用意、おもてスタンバイ! 甲板部、機関部、無線部、それぞれ出港準備に入った。間もなくキャプテンの合図で船首の指揮をとるチョフィサー(1等航海士)の合図でアンカー(錨)がガラガラ音をたてて巻き上げられる、ブリッジ(船橋)のキャプテン(船長)から、Dead Slow Ahead(前進微速)の合図が、そしてエンジンが動き始めた、ニッケル鉱を満載した本船はゆっくりと動き始め。20分ほどでパッセージを抜けてリーフから外洋へ出た。キャプテンから、Full Ahead(全速前進)の合図がかかり少しづつスピードをあげ日本の大分県佐賀関にコースをとった。12日~13日間の航海が始まった、出港して3日目、第二次世界大戦の激戦地、郷土の長岡市出身の連合艦隊司令長官山本五十六元帥が戦死したブーゲンビル、ガダルカナル島等が点在するソロモン諸島沖にさしかかる。そして暫く走ると左舷に激戦地パプアニュウーギニア、ニュウーブリテン島ラバウルの灯台の灯りが見える、私は戦争を知らないが、遠く日本を離れ、親をそして妻を、子供を残して祖国のために戦地に散った若いいのち。その後もこの海域は何十回と通ったが帰りの日本に向かう航海は夜の当直が終わると必ず真っ暗なボートデッキに出て敬礼をして1分間の黙とう、そしてよくラバウル小唄、海ゆかば、を口ずさんだ、、、  合掌
 
 

 

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