IRIS

大変だ、座礁した、



パイロットが乗船した本船はタグボートに曳かれて岸壁にゆっくりと近づいていた、通信長と二人でデッキから眺めていた。しかし、そのうちに本船の動きが止まったようだ、通信長が、おい次席さん、少しは動いているか、、、  いやー、動いていないんじゃないですかねー? するとタグボートのエンジンの音が変わってきた、大きな負荷がかかった時の音だ、何か嫌ーな予感がしたがその時、ブチーン、、タグボートと本船に繋がれていた太いロープが切れた、ブリッジのウイングではキャプテンとパイロットが何やら話をしているが、どーやら本船は完全に座礁したらしい、タグボートで逆に曳いたり、エンジンを使って離礁を試みるが全く動かない。ラベンナで積み荷の鋼材を少し下したが未だ1万トン近くの鋼材が積まれている。検討の結果、午後の満潮時を狙ってもう一度、離礁を試みる事になった。岸壁から数十メーターの湾内で本船は立ち往生だ。キャプテンは本社と打ち合わせのため上陸して行った。次席さん、本船は座礁して、これから浸水が始まり転覆するかもしれないな、、、通信長が冗談をとばすが、縁起でもないこと言わないで下さいよ、この港には本船のような大型船は初めて入ったらしい、また日本船も初めての入港だと言う。午後の満潮時にパイロットが再び乗船しタグボートが本船を曳き始めた、すると本船はゆっくりと動き始め無事に着岸が完了した。海底は泥なので船底の損傷はないだろうが、念のため荷役が終了次第ダイバーを入れて点検する事になった。ヤレヤレ、とりあえず一安心だ、、、

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