IRIS

退職を決心!



すっきりしない日々が続いたが思い切って退職を決心した。早めに起きて無線室へ、通信長は見習いの三席さんのD君となにやら話していたが、局長、ちょっとお話があるんですが!温厚で紳士な通信長、ほー、改まってどうしたね?こー言う時ははっきりと言った方が良い、退職しようと思うんですが、、、ときりだすとびっくりした顔をして当然だが退職する理由などを尋ねてきた。理由はタンカーが嫌になったこと、入港前の電報の受信間違も影響している、しかしそんなことは言えない、嘘も方便だ、どうも船が合わないようなんで船を辞めたいんです!すると通信長はキャプテンに話して今航徳山で下船できるように本社の船員課に交渉してもらうから、せっかく入社したんだから、、、と言うが腹は決まっている。昼食を食べて午後からの当直に入っていると昼食を終わったキャプテンが無線室にやってきた。次席さん、一応船員課に下船希望の電報を入れるから、と電報依頼書を持ってきた、 二ツ○○○ゲセンネガイデタ、コウタイテハタム」センテウ さっそく長崎無線局と連絡をとり本社宛に打電した。今日明日くらいには何か言ってくるだろう、しかし日本ではもう夕方だ、明日だな、翌日の午後の私の当直時に長崎無線局の一括呼び出しで本船が呼ばれた、よし、来たな!22Mhzで長崎無線局を呼びなんとか連絡がとれ受信すると本社からだ、しかーしだ!本文を受信し始めると暗号電報だ、暗号電報を受けるのは初めての経験だ、間違いのないように電文を確認しQSLを送る、暗号で全く意味がわからないがキャプテンに届けた、当然キャプテンの部屋には暗号の解読書があるはずだ。しかし無線室の棚にも分厚い暗号の解読書があることは知っていた。内心びくびくしながら分厚い解読書を見て解読方法が解った。もう昔の事で時効だ、内容はこうだ、 ミ」ニツ○○○コウタイテハツカズ、セットクセヨ」センインカ 私の交代者の手配がつかないので説得せよ、と言う内容だ。当然の事だが通信士には守秘義務がある、なにくわぬ顔をして夜の当直に入っていると案の定、通信長がやってきた、内容はわかっている。通信長の立場も有ると思い、気持ちは変わらないと思いますが一晩考えてみます、、、と言うことにした。

0 コメント