IRIS

洋上の正月、、

 

シンガポール海峡、マラッカ海峡と通過して北緯5度、赤道直下の冬のインド洋はサイクロンでもない限り殆んど連日のべた凪だ、まるで湖でも走っているかと錯覚をおこす、ただ違うのは湖水の色と違って濃い青、不気味な感じさえする青だ、、 スリランカ、旧セイロン島沖で新年を迎える、航海中の新年、正月は普段と何ら変わりがないが、数日前より司厨部は正月の準備に大忙しだった。31日の大晦日の夜、各食堂には年越しそばが用意してあった、希望者は夫々勝手に食べる、、、 正月元旦の各食堂のテーブルは沢山の正月料理が並べられる、司厨部の腕のみせどころだな、、8時半、可能な限り全員が各食堂に集まり新年の祝杯をあげる、テーブルには大きな鯛、おせち料理がところ狭しと並ぶ、我が士官食堂はキャプテンの乾杯の音頭で祝宴が始まる、何回目の洋上での正月だろうか、、、、甲板長、躁機長、司厨長の3人が挨拶に士官食堂に来られた、自分の父親のような大先輩だ、 今年も宜しくお願いします、、、 と言われて酒を注いで貰ったが、内心複雑な心境だが、これもこう言う社会だから、、、、昼から当直が有るので少し早めに切り上げて部員食堂に行き、ボースン(甲板長)、ナンバン(躁機長)、司厨長にお酒を注いで挨拶、酒の好きな人は今日ばかりは一日中、酒浸りだ、、レクレーションルームでは朝からマージャンも始まった、、午後のワッチ(当直)の時に珍しくサロンボーイがコーヒーを飲みに来た、30分程して帰ったかと思うと今度はセーラー(甲板員)のN君、Y君が二人、マージャンで負けた、 とぶつぶつ言いながら 次席さん、コーヒー飲みたいんだわ、! 入ってきた。 今日ばかりは一日賑やかな船内だ、、今頃、留守を守る我が家では嫁と一歳に成ったばかりの長男は元気で新年を迎えたろうか、、、、

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2 コメント

高級料亭のような、豪華なお料理のオンパレードですね。
遠く日本にいるご家族のことを思いながら、また、航海の安全を祈願して、飲むお酒の味も格別だったでしょうね。
すいちゃん (2011-01-15 09:20)
当時は大した楽しみの無い船内生活で豪華な食事が
楽しみの一つでもありました。
遠く離れた洋上からは家族の事だけが心配でしたが、、、
水平線から太陽がのぼり、水平線に太陽が沈む光景は
船員でないと味わえない光景です、、


ham (2011-01-15 11:18)