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城は日本人の心の故郷と言えるかもしれませんね。日本国内には一体城は何軒ほどあるんでしょうか。私の住む兵庫県内だけでも、国宝でもあり世界遺産の「姫路城」を初めとして、ざっと思いつくだけでも赤穂城、明石城、篠山城、出石城、それに淡路島の洲本城など、何がしかの城郭が残っているだけでもこれだけあります。小さな城址で天守閣だけ再建されたものでも宍粟城、淡河城などが有りますね。それが城址だけとなると、三木、三田、柏原、竹田、黒石etc.、まだまだ有ります、恐らく30はくだらないでしょうね。それが全国と言うことになると一体いくらぐらいの城があるんでしょうか。
「図解 日本の城(西東社版)」、「決定版、図説、国宝の城(学研パブリッシング版)」などの本で調べてみましたが、相当の数が有るくらいしか分りません。「日本100名城」と言うような本が出ているぐらいですから、厳選されただけで100なら、その数倍の城が有ることになります、一度じっくり調べて見ますが、これらの城がその土地では何らかの形で大切に守られていることだけは確信できます。
明治時代になって2世紀半続いた徳川幕府が崩壊し、廃藩置県などによる各城の大名も城を維持していく力はなくなり、同時に施工された「廃城令」によりあまたの城が取り壊され素晴らしい文化財が消滅したのは慙愧に耐えません。
しかし、再建された大規模な城も広島城や岡山城など50数箇所有ります、先にも書きました宍粟城や淡河城などは、ほんまの地方のちっぽけなもので、私は何年か前まではそこに城が有ったことさえ知りませんでした。鳥取の河原城などもそうです、綺麗に整備され今では見学できるように再建されています。恐らく地元の自治体などが住民の協力を仰いで再建されたものと思います。
今再建中の大規模なところでは石川県の金沢城があります。前田利家の居城であり、加賀100万石の象徴でもあるこの城は、利家朱印状などによると、敦賀の豪商高島屋から天守閣築城用の金属などが納入されたとあり、金箔瓦の出土などから、その天守閣は大阪城や広島城を凌駕する絢爛豪華なものであったと想像されていますが、慶長7年(1602年)に落雷により焼失し、同時にその構造を示す資料なども焼失、それ以後天守閣は再建されていませんが、現在残る石川門や菱櫓、五十間長屋、橋爪門続櫓などが金沢城公園として再建途上にあります。平成25年末の完成予定のようですが、その費用は相当な額に上るようです。
再建途上の金沢城 現存する天守閣を持つ丸岡城
これらの実情を見ても分るように、城は日本人にとっては心のよりどころであり、その地方の象徴でも有るのでしょう。
それでは名城とは何を指して言うのでしょうか。正直これだけの数があるなかで何を撮影対象として選べば良いのか、迷うばかりです。それで悩んだ末に出した結論は、「見て美しいこと」、「歴史的な意義を持っていること」、「心を打つ城であること」の私なりの3つの条件を基準に選んで行きたいと思っています。
城は元々敵の攻撃から守るために築かれたものです。ちなみに広辞苑では、『敵を防ぐために築いた軍事的構造物。わが国では古くは柵や石垣または濠・土塁を以ってしたことが有ったが、中世に至って、天険を利用して防御を施す「山城」が発達し、もっぱら戦闘用であった。戦国時代以降は、敵軍来襲の防御ばかりではなく、領内統治・城内居住・権勢表示などをもかねた築城に進み、いわゆる城郭が完成。多く平野にのぞむ小丘上または平地に築かれ、二重・三重に濠をめぐらし、本丸・二の丸・三の丸などに郭を区分し、石塁上に多数の櫓類を建て、偵察・射撃に利し、本丸には「天守閣」を設けて郭の中軸とし、表には「大手門」、裏には「搦手の門」を構え、住居用の殿舎をも備えた。』と有ります。
現在残っている城は大半がこのような近世の城です。その上城を築く技術者はそれほどの数が居たわけではなく、石垣では穴太衆(あのうしゅう)が大半の城の石垣を築いています。又築城者である城主も方々に移動することが多く、同時に技術者も一緒に移動したと思われます、それゆえ構造そのものにはそれほどの違いは無く、同じような姿をしています。とは言えじっと見ているとやはり各城によって違いは有ります。それは立てられた場所であったり、地形であったり、壁の色であったりと、そのときの城主の好みを見て取ることが出来ます。
「歴史的な意義」としてはまず国宝であったり、重要文化財であることが上げられます。今、城で国宝は「姫路城」、「松本城」、「犬山城」、「彦根城」の4つですが、京都の二条城を入れると5つになります。二条城は城とされていますが、他の4城のような天守閣は持っていません、国宝に指定されている建物も、豪壮な御殿が住居として国宝指定になっていますので、正確には城としては前の4城になります。
この4城の他に、当時のまま天守閣が現存している城が8城あります、つまり天守閣が現存しているのは合計12城ですね。国宝を除き北から「弘前城」、「丸岡城」、「備中松山城」、「松江城」、「丸亀城」、「松山城」、「高知城」、「宇和島城」です。このうち四国に4城もの天守閣が残されているのは、中央政権より地理的に遠かったからだと思われます。
平成の大修理中の国宝姫路城 山城としては代表的な天守閣の現存する備中松山城
これらの他にも規模の大きさや絢爛さからやはり名城と呼ぶにふさわしい城があります。まず第一に今は天皇陛下がお住まいの皇居、江戸城が上げられます。他には徳川御三家の一つ、「金の鯱鉾」聳える名古屋城、天下人豊臣秀吉の居城であり絢爛豪華さでは第一の大阪城、名君の誉れ高い池田輝政の居城岡山城、「日之本一の槍」を誇る加藤清正築城の熊本城など、旧国宝の素晴らしい城がいくつもあります。それらの中から、まずは国宝の城から巡っていきたく思っています。
参考文献=決定版図説「国宝の城」【(株)学研パブリッシング】、図解「日本の城」【(株)西東社】
 城を巡る 第1回 「高知城」