朝日新聞に連載し中央公論社から出版・・・初版の印税全部を明治大学文芸科学生の育英資金として寄付。
充子は昌二郎との愛に傷つき、「女の一生は結婚だけではない」と両親の反対を押し切って、医学校を受験し、合格する。
大島に渡る船上で、妻ある公荘と出会い心を通わせるが、しかし彼女は妊娠するが・・・彼はお金の入った封筒を渡し、始末して欲しいと・・・彼女はどんな事をしても一人で子供は育てて見せると決心し充男と言う男の子を出産する。
公荘の妻の死後彼女は結婚するが、息子が共産党に染まり留置される・・・母は我が子さえ助かればと思い同志を・・・同志は逮捕され、息子は釈放される。
そんな母を激しく非難し許せない充男は一通の手紙を残し父母の元を去って行く。
「女には二つの出産がある。肉体的出産で母親になり、もう一つは子の自立(出産)で母親は人間になる」母は苦しんだが第二の出産で暗闇の中に一筋の光を見た。
日本の名著より
親は時として子供は自分のものだと思いがちだが、一人の人間だと気づくのに時間がかかる時もある。