2008-05-13

[東北] 多重人格・シビルの記録より

その嘆願は特定の部屋とか時期とは何の関係もないようだった。それは、彼女にとっては現在である過去、彼女に手を伸ばし、彼女を取り囲み、彼女をとりこにしているある過去から発せられつつある嘆願だった。「ドアを開けなさい」と、ドクターは厳然として言った。「ドアから出て行くことはできないわ。絶対に」「ドアに鍵がかかっているの?」「通ることはできないわ」それは傷つき、捨てられたこどもの会われな泣きごとだった。