皮肉にも、シビルが部屋を出るとき、テデイは、もっと暖かいコートを着ていくようにすすめた。シビルはそれをきき入れなかった。彼女は日によって、人の言うことをきき入れないことがよくあり、その日がちょうどそういう日だったからである。その日は一日じゅう,とくに寒さがひどくなりはじめてからは、不安感となんともいえない胸騒ぎに悩まされて、それがたとえコートを着替えるわずかな時間でも部屋に余分にとどまっているのを、いたたまらなくさせたのだった。
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