2009-07-21

材木を満載した本船は、アメリカ、ワシントン州のエバレットを予定通りに出港した、今航の日本での揚げ地は愛媛県の新居浜、初めての港だな。
そもそも私が
無線と言う物に興味を持ったのはいたって単純だ、小学校5年の理科の時間であった、教材を使い
”鉱石ラジオ”を作った、クモの巣状の板にエナメル線を巻き鉱石検波器をつなぎ、イヤホーンで聞く簡単なものだが、私は学年で
1番早く作り、私の作ったラジオが
1番よく鳴った。K先生にえらく褒められた。たわいも無い事であるが、これが私が無線に興味を持ち、通信士と言う道に進み、その後、通信関係の事業に進んだ、基となった。大手工作機械メーカーに就職したが、どうしても通信士と言う仕事が捨てられず退職、そして又進学、資格取得し船舶通信士という仕事に就いた。乗船以前の事は何れ
(古い航海日誌 第2の人生)でゆっくりと昔を振り返りたいと思っている。

私が乗船した初めの頃は航路により通信士が3名乗船していたが、大体は2名に1名減員されていた。
船舶通信士の大きな任務の一つ、
通信技術、通信機器の保守並びに運用、又条約や法規等を習熟した専任の船舶通信士がその聴覚により、国際電気通信条約に定められた一定の時間割で、又その他の時間は機械(警急自動受信機)により、国際遭難周波数である500kHz(電信)を聴守し、自船が遭難した場合はこれにより救助を求め、他船が遭難した場合または他船の遭難を知った場合はこれにより救助を行うなど、付近を航行する船舶による相互救助体制である。
アンテナ群の一例
1.送信用 線条アンテナ
2.受信用 ホイップアンテナ
3.超短波用 ダイポールアンテナ
4.衛星通信用 パラボラアンテナ
5.レーダー用 スロットアレーアンテナ
6.無線方位測定機用 ループアンテナ
しかーしだ!
航行区域によって異なるが、外航船における、世界的な海上における遭難安全制度GMDSS(Global Maritime Distress and Safety System)が1999年2月1日に完全導入され、人の聴覚による聴守を廃止して全て機械による聴守を行うものとなった。
船舶職員法(海技士制度)の改正、電波法の無線従事者(総合無線通信士と海上無線通信士)資格の改正、および船舶安全法改正によってタイタニック号の遭難以来、100年以上にわたって築かれてきた
「船舶通信士」の職場は商船から(一部の大型客船を省き)ほとんど消え去ってしまった。これに伴い、世界に名を誇った、NTTの無線電報局として、船舶との無線通信を行っていた海岸局である
銚子無線局(JCS)は1996年3月31日に、また、
長崎無線局(JOS)は1999年1月31日に廃局となった。これによって日本の外航商船におけるモースル通信に終わりを告げた。
現在、モールス通信はアマチュア無線、自衛隊など一部に使われているのみである。
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