
[北京 14日 ロイター] 北京五輪体操日本代表の最年少、内村航平は14日、男子個人総合決勝で中国のエース楊威に次ぐ2位となり、銀メダルを獲得した。この種目で日本選手がメダルに輝いたのは1984年ロサンゼルス大会優勝の具志堅幸司以来、24年ぶり。今大会での体操のメダル獲得は男子団体総合に続く2個目。メダルが期待されたエース冨田洋之はつり輪のミスが響き4位に終わった。地元中国勢への大声援が会場の国家体育館に響き渡るなか、内村も冨田も跳馬や平行棒などで持ち前の美しい演技をみせ高得点を稼いだ。合計得点はトップの楊威が94.575と大きくリードし、内村が91.975、3位のBenoit Caranobe(フランス)が91.925、冨田が91.750と2位以下はきん差だった。「小さな時からの夢」だった五輪に初めて出場し、団体と個人で銀メダルを獲得した19歳の内村。試合後には「あきらめないでやれば結果はついてくると信じてやってきた。こういう結果になってよかった」と安堵の表情をみせた。そのうえで、日本体操の若きホープは「4年後はやっぱり金メダルを狙って行きたい」と頼もしく語った。一方、冨田は得意のつり輪で落下し、想定外の苦しい戦いとなったが、後半は調子を上げ、上位に食い込んだ。試合後には「精一杯やることだけを考え、精一杯できた」と語った。 <日本の体操を引っ張る存在に> 個人総合は、団体総合予選で個人成績上位24名が出場し、全6種目の演技を改めて行い、総合得点で順位を決める。内村は得意の床で高得点を出し好発進したが、第2種目のあん馬で2回続けて失敗。第3種目のつり輪以降は「いつもの通りにやろうと自分に言い聞かせ、着地までまとめることに気をつけた」という。跳馬、平行棒、鉄棒では「ふんばれた」という内村は、後半3種目で高得点を稼ぎ、ミスで順位を落とすライバルを抜き、上位に浮上した。最終種目の鉄棒では高さのある離れ業を3回決め、会場からは大きな歓声が上がった。最後の最後に演技をしたのはトップを走っていた楊威。苦手な鉄棒だったが、無難にまとめて1位を維持し、内村の2位が確定した。 長崎県諫早市で父親が経営する体操クラブで3歳から体操を始めた内村。表情にあどけなさが残る日本体育大学2年生だが、ひょうひょうとしていてプレッシャーを感じないタイプ。根っからの「体操好き」で他のスポーツには興味がないという。3人のメダリストがそろった記者会見では「メダリストとして若者たちに何を伝えたいか」と質問され、「僕自身が19歳と若いのでまだ見習わなければいけない立場。4年後にはもっといい結果を出して、若い人たちに教えていければいいと思っている」と語った。また「これからは自分が日本の体操を引っ張っていける存在になれればいいと思っている」と抱負を述べた。
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